[IMA-ZINE INTERVIEW VOL.52]
元気なまちで、今(いま)を生きる、元気な人(じん)にインタビューするコーナー。
株式会社リパブリカ 代表取締役社長
石橋 鉃志
Tetsushi Ishibashi
INTRVIEW WITH KITAHARA JACKSON YU TEXT BY TANAKA YUKIKO
「森と寄り添う暮らし」をコンセプトとするプロジェクト「yaso」は、地域の木材をさまざまな製品にすることを目的として発足した。立ち上げから3年、自社製品の開発、販売以外にも活動の幅を広げ始めている。yasoの仕掛け人の1人で躍進の立役者でもある、株式会社リパブリカそしてyaso代表の石橋鉄志さんにお話を伺った。
近隣の森林資源を活かしたい
北原ジャクソン友[以下、北原]:リバプリカさんは、どんな会社なんでしょうか。そして茅野の木葉社さんとの共同プロジェクト「yaso」についても教えてください。
石橋鉄志さん[以下、石橋]:リパブリカは、東京の目黒にある会社で、基本的には建築デザインを中心にお仕事しています。設計だけではなく、事業計画や収支計画とか含めて事業そのものからデザインすることが多いですね。今は茅野と東京で2拠点生活をしています。
「yaso」はこの地域の樹木を加工し、製品にして販売したいというところからスタートしました。今は自社製品だけではなくプロデューサー的な立場でも動いていたり、製品提案をしたり体験プログラムの提案といった仕事も増えてきています。
最初から狙ってたわけじゃないんですけど、リパブリカとyasoはグループ会社として強力なパートナーシップを築き始めています。yasoではサスティナブル、森林活用といった、尖ったコンセプトを掲げていて、企業が構築したい場所作りとか物作りに対して実現性の高い提案ができます。リパブリカがテクニカルな部分はサポートして、yasoは特定のコンセプトで突き進んでいく。それぞれのバランスを取って進めていくのは非常におもしろいと思っています。
今回、東急リゾートタウン蓼科さんの「TENOHA蓼科」のお仕事を請け負いました。全体のプロジェクトマネジメントはリパブリカですが、その先にある具体的な運営の計画とか製品の開発提案、イベント提案などではyasoが動いています。
地域の魅力を発信できるお店
石橋:今回のオーダーは、より幅広い世代の人たちにも来ていただけるよう改革をしたいということでした。東急さんにはゴルフ場、テニス場、フォレストアドベンチャーなどがありますが、それぞれが点在しているのでゆっくり滞在できる場所を作ろうとしたところが大きなポイントです。
北原:その中でEmma’s HOTDOGを開店されましたが、なぜホットドック店を開こうと?
石橋:飲食店を直接経営するのは初めてなんですが、これまでも飲食店のプロデュースやメニュー開発はやっていました。TENOHA蓼科のプロジェクトを進めている中で、広場ができるならおいしい食事やいい買い物ができる要素を入れていこうという提案をさせていただいていたんです。半年前くらいに話が始まっていて、具体的に検討し始めたのは3ヶ月前とか。イマージさんに着工していただいたときには、オープンまで1ヶ月もなかったので、まさに勢いでしたね。
いろいろなメニューを検討したんですが、ある程度システムを構築すれば誰でも回せるお店づくりを想定していました。かつ、地域の食材をプロモーションできて、おいしいものを提供できたらいいなと思ったので、信州ポークを使ったソーセージと、この地域で捕れる鹿肉を使ったオリジナルソーセージを作りました。せっかくなら子どもからお年寄りまで、誰が食べても健康的で安全なものを提供したいと考えて、なるべく無添加なもの。市販のソーセージとは食感、肉感も違う、ここでしか食べられないものになってると思います。
お客さんの雰囲気とか日々の流れを見ながら、実験的にやっているところです。
事業者目線で、持続可能な仕事
北原:石橋さんにとってデザイン、そしてプロデュースの仕事とは?
石橋:主語がでっかくて難しいですけど。プレイヤーでいたい気持ちが強いんです。デザイナーっていろんな立ち位置がありますけど、自分がオーナーだったらという目線での提案をしています。
あとはデザインしたお店やホテルと長く継続的に付き合えるように、いかに継続的な関係性を構築していくかが大切だと思っています。
I N F O R M A T I O N
Emma’s HOTDOG
〒391-0301
長野県茅野市北山 蓼科4026-937