[8Peaks living オープン記念対談_導きの言の葉]
株式会社8Peaks family 取締役・オーナー 矢崎 高広
TAKAHIRO YAZAKI
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株式会社イマージ 代表取締役 社長 北原 友
YU KITAHARA
INTRVIEW WITH KITAHARA JACKSON YU TEXT BY TANAKA YUKIKO
ひとりひとりの言の葉が、
この街を加速させてゆくんだ。
「一歩踏み出す人の背中を押す」想いがあって何とかしたいけど一歩踏み出せない。
そういう人の背中を押すため、ありとあらゆるセッションを聞く。
まずは言葉に、見えるようにしてみよう。
何年後でもいいから、8peakslivingで出会ったヒトやモノやコトから、自分自身で願いを叶えている。
そんなことになればいい。
そういうことの集積の総体が、「街が良くなること」なんじゃないかな。
ここに来ると、いままで何年もかかっていたはずのことが、出会いがどんどん加速してゆく。
一人だけのパワーじゃどうにもならない。
でもここで出会ったみんな力を合わせればきっと、
もっともっと動かしてゆけるんだ。
2026年4月25日、茅野駅に隣接する商業施設ベルビア一階に、8Peaks livingがオープンした。
長い間、空きスペースとなっていた約2,000㎡という空間に、市民が交流できる「リビングエリア」、共創ラウンジ「KNOT LOUNGE」、ワークプレイス「KNOT OFFICE」のほか、地産地消の「DININGエリア」、地元書店、バス案内所などが整備された。
運営を請け負う「株式会社ワクワクするベルビア」のお二人は、幼い頃から地元で育った幼馴染。そんなお二人にこの施設と街にかける想いと展望を伺った。
八ヶ岳の玄関口に自分らしくいられる場所
矢崎:はい。できましたね。
北原:できましたね。4、5年前くらいから話が出てたんですよね。市のベルビア一帯活用のための調査が始まって、手を挙げようということで「株式会社ワクワクするベルビア」という会社を立ち上げました。社名は一瞬で決まりましたよね。ここ数年、高広さんとこの話で飲んでる間にも「ワクワク」っていう言葉が何回出てきたか。ずっとワクワクすることが大事だよねって話をしてたから。「ワクワクするベルビア」です。
茅野駅が八ヶ岳の玄関口だとしたら、そこから廊下を通ってリビングがある。家の中のリビングって自然体でいられる場所じゃないですか。だから駅前にも自分らしくいられる場所があっていいんじゃないか。という思いでリビングと名づけました。
矢崎:大変だったとは思うけれど、紆余曲折というよりはまっすぐ。ここまで一直線できたかな。
テナント誘致はめちゃくちゃ大変だったんじゃないですかね。何社も何社も声をかけて、決まったと思った話が目の前でスルスルとなくなるってことも結構ありましたけど、おかげさまで、思った以上のものができた気がするんですよね。
出会いから生まれる結果をデザインする
矢崎:でもこれが完成形というよりは、これから成長していく必要があると思っています。コミュニティの造成とかイベントの企画とか、ここからですよね。
今後、コミュニティマネージャーがオフィスやラウンジの入居者さんの人的なつながりと共創の環境をどう作ってゆくかが肝ですね。
さらにビジネスエリア外、いわゆる一般の市民の方たちにも絡んでほしい。もともと描いてた絵にあったように、個人的には出産や子育て、年齢を理由に引退された方たちがその能力を発揮されていないことは機会損失だと思っていたんです。例えば保育士資格のあるシニアの方が移住してきて困っている子育て中のママに手を差し伸べられるとか、新規事業を立ち上げたくて移住してきた方にベテランの経営者の方がアドバイスをするとか、社会勉強したい中高生などの子どもたちの力になりたいと思っている大人、新しい人材が欲しい中小企業にインターンしたい理科大生。そういうビジネスもプライベートも問わずにつながることができる環境を作ってゆきたいんです。そこから生まれる結果をどうデザインして成果につないでいくかがこれからのテーマかなと思います。
人との出会いは人生を何倍も豊かにしてくれる
北原:一人だけの力じゃ限界はあるじゃないですか。ぼく一人とか高広さん一人だけでは、いや、ぼくら二人でもここは出来上がっていなかった。ここにいろんな協力者がいてこの形になったからこそ、今後もここで皆んながいろんな人たちに出会ってほしい。ビジネスでも趣味でも一緒に活動していくことで、一人じゃできなかったもの、一人じゃ見られなかった景色っていうのも見られるはずなんです。人とのつながりで人生は変わっていくし豊かになっていく。ぼく自身も実感していますから。
矢崎:街を良くするとか、地域活性化っていうと、外からお金を持ってきて新しいことを作り出さないといけないみたいな風潮があるんだけど、実は既にあるもので十分で、つなぎ方を考えるだけで街は良くなると思っている。誰かと誰かが出会って、今あるものがちゃんとデザインされてコネクトされてゆけばいいんだと。ちゃんとつなぎ合わせれば子育ての問題とシニアの孤独の問題とか複数の問題が同時に解決するかもしれない。そういうことをこの場所で実現できたらいいなと思います。
Meet the new world
人とひとをつなぐ仕掛け
北原:人と人をつなぐことを最大のミッションとしてやってますんで、<8Peaks 48>というイベントをやります。ここでは「誰かの話を聞く」だけじゃなくて、これをきっかけにこの場に来てくれた人たち同士につながってほしいと思ってるんです。
矢崎:誰にもそれぞれ特技があるわけです。ぼくだったら人と喋るのとか、みんなでワイワイすることとか、話をファシリテーションすることとか得意なので、僕にこのファシリテートをやらせるのは適任なんですよ。
多分みんなそれぞれにそういう特技があるはず。どうしても人って得意じゃない部分を補おうとするんですけど、<8Peaks 48>では強みと強みをつなぎたいんです。そのためには相手を知らなければいけない。だから、ここでは登壇者の生い立ちから、これから何をしてゆきたいかまでを時系列で話してもらって、どんな人で何が得意でどんなことを考えているのかを知る。そうしたら例えば、何かに困ったりアドバイスがほしいと思ったりした時にその48人の中のこの人に頼んだらうまくいくんじゃないかとか、逆にこの人はこういうことは苦手だからここはこっちの人に頼もうみたいに、その凸と凹をテトリスみたいな感じで組み合わせることができる。それってすごく効果的じゃないかと思うんです。
参加してくださったみんなの頭の中に、誰がどんな人なのかというデータを持ってもらうことが街をよく知ることにつながるかなと思っています。あとは中高生とかにもきてもらいたいんですね。特に区切らずに、勉強している中高生がいるところで始めちゃおうと思っています。例えば第2・3回目は、このオフィスエリアの運営を業務委託協力してもらっている株式会社Kotobitoのお二人です。大企業勤務だった人が
バッサリと辞めて独立して移住してきた話とか、フリーランスでやってきた人が法人格をとって事業を立ち上げたとか。そういう話が横から聞こえてきたらおもしろいと思う。彼ら彼女らが思い描く将来って、高校に行って大学に行くとか、地元に就職して結婚するかというくらいのイメージくらいかもしれないけれど、企業にお勤めするだけではない、フリーランスとか移住とかいろんな選択肢があるんだよと知ってもらいたいんです。
若くして移住してきた人たちがこの地のどこに魅力を感じているのかとか。観光やITなどの経営者とか個人事業主の方、中小企業診断士とか医師といった有資格者がいたりクリーニング屋さんもいたり、いろんな生き方、働き方があるという幅の広さと、それぞれのやっていることを知ることで深さを感じてもらい、当然ぼくらもそうですし、特に若い子たちの選択肢が広がればいいなと思っています。
あともうひとつ、<Peaks 12>というのも企画していて、こちらでは日本全国、さらには世界で活躍している人を月に1回お呼びしようかなと思っています。
こちらは“Peaks”というぐらいなので、尖って目立っている人をお呼びしたい。ビジネスマン、文化人、アーティストといった方たちから普段聞けないような話をお聞きする。
地域や会社内など、身内で話しているだけではわからない、別の世界観や価値観を見て聞いてもらいたいんです。本当に刺激をもらえて成長できるイベントにしたいと思います。
願いをカタチに
背中を押してくれる場所
北原:オープニング企画として入り口にウィッシュボードを作ったんですけど、あんなに参加してくれると思わなかったですね。
矢崎:あれはすごかった。
北原:ああして可視化すると、市民の方が0.01ミリでも街づくり参加してる感があるじゃないですか。
オープン記念のつもりでしたけど、今後もシリーズ化していつでも参加できるようなボードにしてゆきたいなと考えています。でもこれって、すべてをぼくらで拾って実現させようというわけではないんですよ。でもそういう声をああやって貼っておくと、誰が書いたかわからないけれど、そういう想いがあるんだなというのをぼくらも見るし、歩く人も見るわけじゃないですか。
そうすることで自然と実現する方向に向かってゆくようになると思うんですよね。
矢崎:もともとのコンセプトに「一歩踏み出す人の背中を押す」っていうのがあるんです。よく「あれやってくださいよ」「これ解決してくださいよ」とか言われるんですけど、ぼくには体が一つしかなくて、かつ自分が興味関心ある分野というのはある程度限られている。
そういう課題意識を持っている方って、自分では解決できないと思っているかもしれないんですけど、あそこに書いてくれたということはそういう思いや可能性を持っているはずなんです。
いま成功しているように見える人も、最初はこうした課題を付箋一枚書くところから始まっているのかもしれない。そう思って、課題を可視化するところから始めてほしいと思います。
やっぱり少ない人数で街を良くしてゆくって限界があるんですよ。
想いがあって何とかしたいけど一歩踏み出せない。そういう人の背中を押すために、ありとあらゆるセッションを聞くということ。そういう人と実際に関わる。同じように悩んでいる人と支え合う。だからそのウィッシュボードのウィッシュは、時間がかかってもいいから、何年後でもいいから、8Peaks livingで出会ったヒトやモノやコトと、ご自身で叶えてもらえるようなことになればいいと思っています。
そういうことの集積の総体がきっと、「街が良くなること」なんじゃないかな。
出会いが加速する
時間をショートカットする
矢崎:う少しでオープンから1ヶ月ですけど、出会いが加速している感じがあるよね。もしかしたらこれまで10年かけて何か事業を成していた人たちが、ここに来ることでそれが5年になり3年になりもしかしたら1年になるかもしれない。時間のショートカットって機能としてすごく大事だなと思っている。ここに来ることで何年もかかっていたはずのことが出会いやつながりによって加速していくのを見ると、作ってよかったって思うよね。
北原:出会いが加速すれば、コトもモノも動きますからね。それがでかい。やっぱり一人だけのパワーじゃどうにもならないものも、複数人でみんなで力を合わせれば、もっともっと動かしてゆけますよね。
矢崎 高広 TAKAHIRO YAZAKI
長野県茅野市生まれ。大手電機メーカー・外資系金融機関の営業・営業企画を経験し、38歳でUターン移住。現在も横浜の会社に定期的に出社しつつ、諏訪圏青年会議所(JC)事業として始めた、まちづくり・ひとづくり活動を現在も継続中。地元の若手経営者のジョイントベンチャーである株式会社8Peaks familyを創業し、広域観光・まちづくり事業を進めている。
北原 友 YU KITAHARA
1984年長野県茅野市生まれ。日本大学建築学科を卒業後、インディーズバンドを経て、2010年イマージに入社。建築事業に加え、自社経営の飲食店やフィットネスジム、数多くのクライアント案件においてブランドマネージャーを務める。2020年より現職である代表取締役社長に就任。経営理念「元気なまち」を掲げ、茅野市を中心に地元の発展の最前線に立つ。
I N F O R M A T I O N
8Peaks living
〒391-0001 長野県茅野市ちの3502-1 ベルビア1F
https://8peaks-living.jp