アーボリストがつくる世界〈株式会社 木葉社インタビュー〉

IMA-ZINE INTERVIEW VOL.19

元気なまちで、今(いま)を生きる、元気な人(じん)にインタビューするコーナー。

株式会社 木葉社 代表取締役 小池 耕太郎

INTRVIEW WITH KITAHARA JACKSON YU


 今回は樹木の伐採や診断、治療を行う株式会社木葉社の小池耕太郎さんにお話を伺います。Uターンで茅野に帰郷し、林業の会社に勤めながら自分や仲間そして世界を見つめ直した小池さんは、やがてアーボリカルチャーという概念と出会います。「樹木学」を意味するそれには、樹木と人間との関係性を見つめ直し、これからの日本が、世界が持続可能であり続けるためのヒントが詰まっているといいます。アーボリカルチャーの会社としてスタートした木葉社と、山との接点がない人に山のカケラを届けようとスタートした新ブランド「yaso」にかける思いを伺います。

人と樹木をつなぐアーボリストがつくる世界

北原:僕と小池社長とは幼馴染ですね。ここ(小池社長の実家が営むレストラン「くるみ」)の2階でイマージがスタートしまして、うちの母ちゃんがこっちの事務所で働いている日には、学校終わると鍵を持って家に帰るのか、こっちにくるのかっていう感じでした。一緒にキャンプとかいかせてもらって、ちょっと年上のやんちゃなにいちゃんというイメージだったんです。

今も小池社長と話をさせてもらうと色々と気づかせてもらえます。勉強になるんですよ。本当に。こういう会社を立ち上げて面白いことやっていてすごいと思う。

小池:諏訪に帰ってきて勤めた林業の会社が、ナンバーワンになろうとか、トップになろうといったある種ギラついたものがないところで、普通のことを毎日積み重ねてじっくりいくことが大事なんだって教えてくれました。あるときアーボリストという人たちが、町を維持管理したり、自然を代弁したり、動植物と人をつなぐという役割を自認して活動していること知って、人の都合を木に押し付けることになっても、その中でも木が自然な形でいられる。その仲介者っていうか翻訳者というのが世界にはあるんだと気づいてしまった。これは日本にも必要とされてくるだろう思ったんです。

林業は年間40人くらい人が亡くなっている産業だから、技術とか樹木に対しての理解とかあらゆるところでもっとレベルが上がったほうがいいのかなと思っているんです。そうした面からも必要だと思ってアーボリカルチャーの会社を立ち上げました。

人にも樹にもやさしい街をつくる

小池:地域のためになることをしなきゃいけないと思っているんです。材木が必要な人には材木を届けることも大事な仕事なんだけれど、山が持っている公益的機能っていうのがいっぱいあって、空気を作ったり水を蓄えたり、人間が生きてくベースを作ってくれている。その全てに触れて、この場所ではこの機能が一番発揮しやすいというようなバランスをとるまちづくりの一環みたいなイメージもあるし、レクレーションとか教育、観光そういうところにも結びつくと思っています。

北原:市役所通りにあったプラタナスを伐採すると聞きいてすぐ行ったっていう話を聞いて、本気だなこの人って思ったんですよね。

小池:市役所通りの電線地中化工事で、街路樹を伐採する予定と聞いたんです。街路樹って身近な木の一つじゃないですか。それが工事の都合で切られてしまうのは仕方がないとしても、ずっとそこにあったものを税金で切ってゴミにしてしまうのか、そういう身近な材にはみんなの思い入れが詰まっているのではという感覚でした。

県の事業だったのですぐ県に問い合わせて、全部引き受けたいと話したんです。切った分を引き受けて、地元の鍛冶屋である定正さんにブレード(刃)の部分を作ってもらって、そこにハンドルとしてつけてナイフや包丁を作っています。 プラタナスってきれいな木なんです。一般的に材木としての価値はほぼ認められなくてゴミになってしまう木でも、生き生きとすばらしい形があり得るんです。そういうことを証明できれば人にとっても木にとっても両方に意味がありますよね。

森から考える林業の役割と新たな可能性

北原:そして今回、うちもちょっとお手伝いさせていただいて、yasolaboが誕生しました。そこからまた新たな商品を出していくことになりますね。

小池:そうですね。これからの100年に必要なものを考えて、森からの発想で全て内包した持続可能な素材を開発していきたい。より前のめりに未来を作っていく会社にしていきたいと思っています。

もともと森はおじいさん世代が植えて、お父さん世代が手入れをして、孫の世代になってやっと材になるという長いサイクルで回っています。林業はその次の世代へパスを出すんですよね。そう考えると林業と教育というのはほぼ同じと言っていいくらい似ている。今は街の理論で教育が行われているけれど、森の理論でできたらおもしろいんじゃないかと思っています。一番やりたいのは子ども達を育てる。それがいまキャンプとかいろんな人に求められてやりやすい時期にきたかなと思っています。

I N F O R M A T I O N

株式会社木葉社

〒391-0001 長野県茅野市ちの236-7

Tel 0266-78-6931

mokuyousha.com


インタビューの様子は動画でもご覧いただけます。

イマジンインタビュー vol.19 [ 2021.11 ] 株式会社 木葉社 代表取締役 小池 耕太郎
>“いま”を生きる人へ。“いま”の生きた情報を。

“いま”を生きる人へ。“いま”の生きた情報を。

生きているといろんなことがある。
嬉しかったり。悲しかったり。
失恋の夜が明けたかと思えば、ひとめ惚れの朝が来たり。
成功したあとには、 失敗ばかりの日々が続いたり。
あんなに前向きだった気分も、
ふとした拍子にやんなっちゃったり。

いつだってぼくらは、
泣いて笑って、走って転んで汗まみれ。

でも、そのたんび、
いまより良くするもっと冴えたやり方。
いまから始まるバラ色の近未来。
いましか望めない遠い風景。
考えて、思いえがいて、考えて。

考えることは生きること。ぼくらはいまを考える。
そう、ぼくらは“いまを生きる人”なんだ。

そんな、イマジンたちに贈ります。

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