珈琲豆を焙煎する豊かなひととき。しずかな白樺湖畔で優雅なコーヒータイムを。

IMA-ZINE INTERVIEW VOL.54

元気なまちで、今(いま)を生きる、元気な人(じん)にインタビューするコーナー。

珈琲&BEANS カリオモン
海野 恭史
Yasushi Unno

INTRVIEW WITH KITAHARA JACKSON YU   TEXT BY TANAKA YUKIKO


仕事のかたわらに、リラックスのお供に、いつもそこにあるコーヒー。コーヒー専門店はここ諏訪地域にも増えている。白樺湖畔の「珈琲&BEANS カリオモン」はそうしたお店とは一線を画すコンセプトで静かな人気を呼んでいる。店主の海野恭史さんが考えるコーヒーのある生活、そして本当においしいコーヒーとは。実際に焙煎を体験しながらお話をお聞きした。


コーヒー豆の焙煎をもっと身近なものに

北原ジャクソン友[以下、北原]:本日は「珈琲&BEANS カリオモン」の海野さんにお話をお聞きしたいと思います。ここをオープンしたのはいつですか?

海野恭史さん[以下、海野]:6年前なので、2018年ですね。出身は上田ですが東京の大学に行って、卒業後もしばらく東京で働いていました。こちらに戻ろうかと考えてるころ、コーヒー屋をやりたいとも思っていたんです。でも街中というよりはもっと閑静なところの方がいいなと思って、蓼科とか菅平とかいろいろ調べていたんです。それでちょうどここが空いていたということもあって決めました。
コーヒーの勉強をしていくうちに、喫茶店というよりは焙煎自体を広めたいと思ったんです。日本ではコーヒーは焙煎したものを買うイメージですけど、家で焙煎できる機械もあるんです。コーヒーは、焙煎してからの時間が大事なんですけど、日本では淹れ方にフォーカスすることの方が多いですよね。もちろんそれも重要なんですけど、それよりは豆の品質と鮮度にフォーカスする方がいいかなと考えました。

焙煎にフォーカスした
新しいお店の形

北原:お店の中の香りがすごいですね。焙煎を広めるためのお店っていうのは他にはそんなにないんじゃないでしょうか。

海野:そうですね。メニューから豆を選んでもらって、自分で焙煎してもらいます。豆によって個性があって、置いてあるものがすべておすすめです。焙煎する前の生豆だと一年くらいは劣化しないんで、何種類も置けるんです。焙煎した豆は時間が経つと廃棄しなきゃいけなくて種類を持つのは難しいんですけど、生豆だとそれができる。豆の違いはもちろんですけど、焙煎度の違いが出るんですよ。

北原:焙煎の具合は見た目でわかるんですか? ちょっと僕もやってみていいですか?

海野:もちろん。焙煎の具合はどっちかというと音で判断するんです。浅煎りだと音がする前に終わっちゃうかもしれなので、中煎りくらいが合う豆にしましょうか。
ずっと振っててもいいですし疲れたら休んでもいい。休みながらできるっていうのがこの焙煎器のいいところです。ポップコーンみたいな音はしますけど、飛んでくることはないんで、安心して見ていていいですよ。そういう意味で音なんですね。原理的にはポップコーンと一緒です。

コーヒー本来の力と豊かな時間

海野:いいコーヒーは健康食品なんです。新鮮じゃないと意味がない。例えば抗酸化作用なんかは鮮度が落ちるとむしろ酸化した物質を摂取するようなイメージなので、焙煎から時間の経ったコーヒーは、あくまで嗜好品で、飲み過ぎ注意っていう感じになっちゃうんです。

北原:無茶苦茶優雅な時間ですね。こういう時間作りたいなー。

海野:自分で焙煎してから挽けば本当の挽きたての香りが楽しめます。2、3日に1回焙煎できたらいいですけど、大変なら土日に1週間分をやるんでもいい。こういうコーヒーだと子どもでも飲めますよ。
はいどうぞ。

北原:ありがとうございます。わあ、すごい! うまい! コーヒーが楽しくなりますね。今後のお店の展望はどう考えられていますか?

海野:思っていたよりも忙しい時とそうでない時の差があるなと感じています。白樺湖って諏訪とか茅野の人があまり来ないんですよね。旅行っていうともう少し遠くへ行きたいって思うんでしょうね。でもだから地元の人にももっと知ってもらいたいですね。
飲食店は続けるのが大変なので、最低限続けられるだけはみなさんから支持をいただきたい。その上でこの地域になんらかの形で協力して、地域のみんなと一緒にやっていけたらと思います。

I N F O R M A T I O N

珈琲&BEANS カリオモン
〒391-0301
長野県茅野市北山3419-1
TEL.0266-55-2139

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“いま”を生きる人へ。“いま”の生きた情報を。

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