[IMA-ZINE INTERVIEW VOL.64]

元気なまちで、今(いま)を生きる、元気な人(じん)にインタビューするコーナー。
M-CREATE. マルモ印刷株式会社
代表取締役 林 英知
Hidetomo Hayashi
INTRVIEW WITH KITAHARA JACKSON YU TEXT BY TANAKA YUKIKO
創業70年を超える老舗印刷会社マルモ印刷株式会社は、3年前工場を新築・移転とともに新ブランド「M-CREATE.」を立ち上げた。活版印刷からオフセット印刷へと時代の流れとともに歩んできた社の歩みを、また一歩大きく踏み出した形だ。イマージではこの新たな門出に、ブランドロゴデザインや事務所の空間デザインに関わらせていただいた。その後新たな試みはどう成長しているのか、4代目社長の林英知さんにお話を伺った。


新時代への挑戦と覚悟
北原ジャクソン友[以下、北原]:本日はマルモ印刷の林社長にお話を伺いたいと思います。マルモ印刷さんは創業どのくらいなんですか?
林英知さん[以下、林]:今年74期がスタートしています。ぼくで4代目です。父からは『継いでも継がなくてもいいぞ』と言われていましたが、子どもの頃から仕事をする姿を見ていて、いずれはやりたいなと幼心に思っていたんだと思います。
北原:移転と工場新築のタイミングでMクリエイトっていうブランドを立ち上げられたんですね。なぜ新ブランドも立ち上げられたんですか?
林:3年前に社長になったので、それを境にということで勝負をした感じです。印刷業でもIT化が進んでいる中で、やっぱり「○○印刷」っていう名前だと、紙への印刷というイメージが強い。これからは紙だけじゃなく、もっと分野を広げていこうと考えていたんで、印刷という言葉を使わないブランド名を作りたいと思いました。今ももちろん紙への印刷がメインではありますが、そこからアクリルやガラスへの印刷などに幅を広げていっています。

新たな挑戦はおもしろい
北原:紙からいろんなものに展開するのは勇気がいりませんでしたか? そういった機械も全部揃えられたんですか?
林:基本的にデザインを作るところは一緒なので、入口としては入りやすかったかなと思っています。
事業再構築補助金が通ったので、ブランドの立ち上げと同時に機械も整備しました。イマージさんにぜひ使っていただきたいのが、壁紙印刷です。店舗とかの一面にオリジナルのクロスがあったらいいんじゃないかなっていうところから始めました。すでに建築会社からご相談をいただいています。ホルムアルデヒドなどの検査をクリアしているので病院なんかでも使っていただけるし、防火の認証も取れるんで、安心して使っていただけます。
北原:クロスですか。いいですね。今までうちも無茶なことを頼んできましたよね。鍵への印刷とか、グラスへの印刷とか。でも身近にそういうことに対応してもらえる会社さんがあるとありがたいなと思ってるんです。
林:実際にお客さまと話をすると、いろいろな展開が生まれてくるのがおもしろいんですよね。それこそがこのショールームに求めていたところなんです。1個から対応しますんで、子どものスポーツチームの卒業記念や七五三のお祝いといったノベルティグッズ、還暦のお祝いにお酒の瓶にメッセージを印刷して欲しいといったさまざまな要望にお応えできます。

きらりと輝く存在感
北原:マルモ印刷さんの社是みたいなものはありますか? また今後の展望もお聞かせください。
林:うちの父から「大きい会社にならなくてもいいから地域できらりと光る会社になれ」と言われていて、ぼくもそう思ってる。「マルモ印刷に行くといいよ」「相談するといいものできるよ」って言われる会社を目指したいと思っています。
長く岡谷で営業していたので岡谷ではある程度認知度があったかと思いますが、6市町村全体ではまだまだだと思っています。いいもの、喜ばれるものをつくって、認知度を上げて、父の言うように「きらりと光る会社」になっていきたいです。
北原:「きらりと光る」いい言葉ですね! 実際にお話を聞いていると、印刷屋さんというよりまさにものづくり。クリエイトっていう言葉がぴったりですね。いろんな人に知ってもらいたい。
林:アイデアを出してもらえればそれに応える技術はあると思っているので、ぜひご相談していただければと思います。


I N F O R M A T I O N

M-CREATE. マルモ印刷株式会社
〒392-0012 長野県諏訪市四賀1295-1
tel. 0266-75-2960
https://m-create.ink/
@m_create.marumo_printing