彼女がいる、山薫る街角から。

山に見守られながら働き、暮らす
田舎暮らしをたのしむ人を訪ねてみた

[VOL.08]
まちづくりカフェまっさんち
店主 正橋絵里さん

TEXT BY TANAKA YUKIKO


PROLOGUE

2016年、神奈川県の鎌倉から茅野市に移住した「まちづくりカフェまっさんち」の正橋絵里さん。移住の際、正橋さんが住居兼店舗に選んだのは街中や観光エリアではなく、他に飲食店はなく移住者も少ない住宅地の中にある古民家でした。なぜここを選んだのか。移住から6年が経ち、茅野市での生活をどう感じているのか。率直な今の気持ちを伺いました。


移住したからこそ

正橋:前々回の御柱祭の年に神奈川県の鎌倉から引っ越してきました。もともと山登りが好きだったので、移住するなら山がたくさんある長野県がいいなと思っていたんです。
私はパティシエなので、鎌倉では飲食店で働いていたんですが、そのころは特に自分のお店を持ちたい思ったことはなかったんです。でもこの家を見つけて移住が具体的になったときに、せっかくなら生活を変えてみようと考えて、自然とお店を開きたいという気持ちになりました。

– この辺りは移住の方は少ないようですが、ご近所さんとの距離などいかがですか?

正橋:移住するなら地域の人たちとしっかりおつきあいしたいと思っていたんです。逆に受け入れてもらえるかな? という不安はありましたけど、ここを改装しているときから近所の方が顔を出してくれて、オープンしてからはランチにきてくれたり行事があるとお弁当を注文してくれたりします。お店でカレーを出すようになったのも、近所の方がごはんも食べられるといいなと言っていて、軽食も出してみようと思ったのがきっかけです。今では近所の方の田植えや稲刈りのお手伝いをさせてもらったり、昨年は御柱祭にも参加したりいいお付き合いをさせてもらっています。

いまの暮らし、これからの暮らし

-移住後の生活は実際どうですか?

正橋:寒さにも慣れましたし、気候風土はあっていると思います。この景色やのんびりとした雰囲気がとてもいいですよね。
ただ、山が好きでこちらにきましたが、実はこちらにきてまだ一度も山に登れていないんですよ。お店はだいぶ安定してきましたが、だからといってもっと休んでもいいのかな? 週末は休んじゃダメだよね? っていう葛藤がありますね。
山は見るだけでも好きですが、やっぱり登りたい。茅野の縄文文化にも興味があるので博物館なんかも行きたいと思いつつも一度も行っていないので、お店をがんばりつつプライベートも充実させていきたいですね。

SHOP INFO

まっさんち
〒391-0214茅野市泉野6102
TEL. 0266-55-6377

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“いま”を生きる人へ。“いま”の生きた情報を。

生きているといろんなことがある。
嬉しかったり。悲しかったり。
失恋の夜が明けたかと思えば、ひとめ惚れの朝が来たり。
成功したあとには、 失敗ばかりの日々が続いたり。
あんなに前向きだった気分も、
ふとした拍子にやんなっちゃったり。

いつだってぼくらは、
泣いて笑って、走って転んで汗まみれ。

でも、そのたんび、
いまより良くするもっと冴えたやり方。
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そう、ぼくらは“いまを生きる人”なんだ。

そんな、イマジンたちに贈ります。

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