視点を変えれば新たに出会えるかも!? いろいろな視点で見る癖をつけましょう!!

JACKSON IMAZINE REPORT Vol.19

弊社、代表取締役社長 北原ジャクソン友(通称:ジャクソン)が日頃から感じる様々な出来事や、数多くのセミナーを参加して感じたことなど、ワクワクする情報を毎月皆さんにシェアしていくコーナーです!

TEXT BY  KITAHARA JACKSON YU


10月に入って急激に感染者も減少し、いよいよ11月から規制緩和という話題も出始めていますね!! 先月も書きましたが、withコロナ突入にむけて今までの常識を一度リセットして、価値観を変えてしっかり取り組んでいきたいところです。コンシューマー(お客様)も自粛続きでストレスは相当に溜まっているのではないでしょうか。

 ここ茅野も東京からの来訪がめちゃくちゃ増えているように感じています。ビーナスラインは蓼科湖や白樺湖に上る県外ナンバーがとても増え、渋滞する日も出てきています。これからの紅葉シーズンも相俟って、諏訪圏域の観光がここでようやく復活しそうですし、今までの我慢を一気に埋めるような爆発的な経済復活に期待したいですね!! (10月18日時点)

最近視点を変えることで、色々と気付けたこと(気付かされたこと)があったので今月は「視点」について考えてみたいと思います。

視点を変える灯台下暗し

 灯台下暗しとはよく言ったもので、ここ茅野市にはまだまだ知らなかったことだらけ…ということがありました。私自身茅野市に住んでいながら、そして弊社イマージは茅野市のまちづくりに積極的に取り組んでいます! なんて言いながら、知らなかったこと、見たことがなかった事もたくさんあり、驚きと反省でした。

 今回、茅野市の笹原という地区の観光について仕事で関わらせていただく機会をいただき、笹原観光まちづくり協議会の方々に、笹原地区・奥蓼科地区を案内していただきました。笹原地区といえば一昨年アレックス・カー氏と取り組ませていただいた、古民家“ヤマウラステイ”がある地区です。また少し登っていくと東山魁夷氏の有名な作品《緑響く》のモチーフにもなったことで知られている、御射鹿池(みしゃかいけ)も有名で、県内外から多くの観光客が訪れています。もちろん私も御射鹿池(には行ったことがありましたが、その奥「奥蓼科」に行ったことがなかったのです。約半日ご案内いただき歩かせていただいたのですが、奥蓼科の魅力の多さと、深さにかなり驚きでした。ついつい白樺、蓼科のメジャー観光地にばかり意識が向いてしまい、なぜこんなに資源やポテンシャルがある奥蓼科自体に意識がいかなかったのだろうと考えました。今後奥蓼科の魅力を的確に表現しPRしていくことができれば、新たな観光名所としてまだまだ伸ばしていけるのではないか?とも感じました。

 これって、企業や店舗でもありえますよね。商品や企画に関して、人気No.1、2に目が行きがちですが、たまにはその他の、日が当たっていない商品や企画を一度考え直してみると、まだまだ伸ばしていける、そして次なるスター商品を育てていける可能性が眠っているのかもしれません。意外にもチャンスは身近にあるのかもしれませんね。

 今やどのコンビニやスーパーでも見かける『日清カレーメシ』ですが、元々は『日清カップカレーライス』というネーミングで販売されましたが、伸び悩んでいたそうです。そこで、アートディレクター佐藤可士和氏がトータルプロデュースに入り、圧倒的に売り上げを伸ばし、『日経トレンディ』で“2017年ヒット商品ベスト30”にも選ばれています。“カレーライス”という、既存ジャンルで戦うのではなく、“カレーメシ”という新ジャンルを確立したことで、ポジショニングに成功しているのだと考えられます。No.1や2でなくても、今ある商品をもう一度見つめ直し、可能性を探ることで大化けすることがあるんですね。 ぜひふとした機会に、目立っていない、だけどもしかしたら十分なポテンシャルがあるかもしれない“商品”や“企画”に目を向けてみてはいかがでしょうか?? そして、そこに一手間加えてみましょう!

視点を変える客様になり代わってみる

 「お客様の視点で考えましょう。」マーケティングの本や教科書で、いつも言われるのがこの言葉ですよね。でも、これって意外に難しいんですよね。簡単にいうけど、そう簡単に視点を変えられないという…。

 数年前岐阜県中津川で行われたビジネスフォーラムで、カルビー株式会社の取締役会長松本晃氏の講演をお聞きする機会がありました。すごく刺激的な時間だったのですが、最後に締めた言葉が印象的で、今でも記憶にありますし、私自身が講演会などで話す時間をいただいた時にもいつもご紹介しています。それが「よく顧客視点になれって言われるけど、視点だけじゃダメだ。立場になって考えてください。」です。視点だけ変えてもわからない、立場を変えて考えることで自社や自店がお客様から“どう”見えているのかがわかるということだと思います。その言葉通り、ぜひ立ち位置を変えてみてください。

 手法として一番手取り早いのは、自社や自店にきちんとお金を払って、100%お客様になってみるということです。

 例えば飲食店なら、入店までの導線からスタートし、入店、接客、会話、料理、居心地などなどをお客様として、お金を払って体験してみると、お客様の立場から見つめ直すことができ、これからさらにお店を伸ばすための課題が見えてくるのではないでしょうか。

視点を変える上から横から斜めから

 ビジネスにおいて、悩みや迷いがある時によく用いられるのがこの考え方です。どうしても視点が凝り固まってしまうと、また違う可能性やアイデアが見出しづらくなります。同じ物質であっても、上から見たら丸、横から見たら四角、斜めから見たら円柱…というように、物事は見る角度によって全く違うものに見えてきます。多角的な視点を持つことで、そのもの自体の本質に気付くことができますし、全く違う概念で捉えていくこともできます。

 かの有名なスターバックスのコンセプト“サードプレイス”(第3の居場所)は概念を多角視点からしっかりと見つめることで、成功している事例ではないでしょうか。まずカフェ・喫茶店はコーヒーを提供する“飲食喫茶業”です。ですが、違う側面から見るとそこには客席があり“場所の提供業”になりえます。そして、もう一つ視点を加えて時間軸を入れてみると、ただの場所の提供だけではなく、居心地を追求することによって、家でも学校(職場)でもない、3つ目の場所をつくるというコンセプトになっています。このコンセプトがスターバックスの全てに一貫した軸を作っています。もちろんコーヒー自体も美味しいですが、居心地良く過ごしてもらうための照明や、椅子の座り心地、店内のBGMなどコンセプトを成立させるために設計されています。

 また「ここには“なにもない”があります」というフレーズ、ご存知の方多いかもしれませんが、千葉県房総半島を通るいすみ鉄道のキャッチコピーです。いすみ鉄道の走る地域はそのコピーの通り、目立つものや観光名所は何もなくとにかく“なにもない”そうです。しかしそれが逆に魅力になることを伝える名コピーとして評判となりました。しかし「なにもない」とは言いながらも、いすみ鉄道沿線には豊かな自然が広がっています。この時代、情報や物が溢れ、とにかく忙しくせかせかと働き、心身ともに疲れている人も多いと思います。このコピーが心のどこかに響いて、非日常を体験しに来る人たちも多いようです。

 また次回以降でご紹介させていただきますが、新潟市で農業やベーカリー、ラーメン店などを展開されている本間商事さんも、視点を変えることで新たな企画にチャレンジしていかれるようです。新潟の特徴とも言える、広い田んぼ、広い空。田んぼの真ん中に立ってみれば、周りは何もないように考えられますが、都会で暮らす人たちからするとそれがなによりも新鮮な景色となり、その価値を提供することでビジネスになるのではないかと目下企んでいます。自分の視点で凝り固まってしまうとわからないものばかりですが、足元を見てみたり、お客様の立場になってみたり、色々な角度から見てみたり、常に視点を変えて物事を見る癖をつけていくことで、新たなビジネスチャンスが生まれるかもしれません。

 いよいよ年末に突入していきます。2021年を締め括るためにも、残り2ヶ月走りましょう!!!

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>“いま”を生きる人へ。“いま”の生きた情報を。

“いま”を生きる人へ。“いま”の生きた情報を。

生きているといろんなことがある。
嬉しかったり。悲しかったり。
失恋の夜が明けたかと思えば、ひとめ惚れの朝が来たり。
成功したあとには、 失敗ばかりの日々が続いたり。
あんなに前向きだった気分も、
ふとした拍子にやんなっちゃったり。

いつだってぼくらは、
泣いて笑って、走って転んで汗まみれ。

でも、そのたんび、
いまより良くするもっと冴えたやり方。
いまから始まるバラ色の近未来。
いましか望めない遠い風景。
考えて、思いえがいて、考えて。

考えることは生きること。ぼくらはいまを考える。
そう、ぼくらは“いまを生きる人”なんだ。

そんな、イマジンたちに贈ります。

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