もとパティシエがつくる「このまちのカレー」

[VOL.02]
まっさんち

TEXT BY TANAKA YUKIKO


PROLOGUE

八ヶ岳の雄大な景色が一望できる茅野市泉野の中道地区。その公民館近くにあるのが「まちづくりカフェ まっさんち」。古民家を改装した店内にはゆったりとした時間が流れ、カレーやスイーツを楽しむことができます。敢えて観光地や街中ではない場所でお店を始めた狙いと、こだわりのカレーに込める思いを店主の正橋絵里さんに伺いました。


もとパティシエがつくる「このまちのカレー」

正橋絵里さん(以下、正橋):6年ほど前に神奈川から移住して、カフェをはじめました。神奈川でもずっと飲食の仕事をしていて、たまたまここが雰囲気のいい古民家で、レストラン営業可だったのと、せっかく移住をするなら生活も変えてみようと思って、開業を決意しました。
もともとパティシエだったので、最初はスイーツのお店にしようと思っていたんです。でもご近所の人たちのランチが食べるところが欲しいっていう声を聞いて、軽食があったほうがゆっくりしてもらえるだろうと思ってカレーを始めました。このカレーは移住前に勤めていたお店の人気メニューで、レシピを伝授してもらったもの。それが人気を呼んで、口コミで広まった感じです。今では常時3〜4種類のカレーをお出しするようにしています。もちろんケーキも数種類用意していて、プリンも人気があるんですよ。

── カレーづくりではどんなところにこだわっているんですか?

正橋ルーや添加物は使用しないで、スパイスを煎るところから作っています。季節の食材によって具を変えることはありますが、基本的なレシピはずっと変えていません。あとはなるべく地産地消、この辺りで取れたものを使おうと思っています。とくにお米はこの中道地区のものを使っていますし、野菜も本当においしいので、なるべく季節の野菜を付け合わせのサラダなんかにも使うようにしています。
カレーに使うタマネギ、ニンニクは、自分で作れたらいいなと思って、畑も少しずつがんばっているところです。

まずここの人のため「まちづくりカフェ」の想い

── ここは知る人ぞ知るという感じの立地ですが、街中や観光地エリアは考えなかったんですか?

正橋お休みの日は夫が手伝ってくれることもありますが、基本1人でやるカフェなのであまり街中とか、観光用道路のすぐ脇とかは考えていなかったんです。それよりも地域の人に季節を問わず利用してもらえるお店にしたいと考えていました。女性のお客様はもちろん、平日のランチタイムには男性のおひとりさまのお客様も結構多いんですよ。地区の方も気軽に立ち寄ってもらえるので、よかったなと思っています。 
私も地区とのつながりを大事にしたいと思っているので、田植えや稲刈りのときにはお店をお休みにしてお手伝いに行っています。今年は御柱祭にも参加させてもらえましたし、地域に受け入れてもらえたことに本当に感謝しています。

── 店名の「まっさん」は正橋さんの名前から?

正橋そうですね。でもどちらかというと夫のあだ名です(笑)。私はもともと人見知りな方だったんですが、夫は誰とでもすぐうちとけられるタイプの人なんです。ほかにも色々おしゃれな名前も考えたんですけど、建物もこういうアットホームな雰囲気だし、ひらがなにしたら見た感じもかわいくて気に入ったので。

── 今後の展望は?

正橋お店の名前に「まちづくりカフェ」というコピーがついているんですが、ここが地域の人や移住に興味のある人などをつなげる拠点になれたらと思っているんです。コロナ前はまだお店をまわすのに手いっぱいで、なかなかそちらに手が回らなかったんですが、だんだんコロナが落ち着いてきたらそういうイベントもやっていきたいなと思っています。

I N F O R M A T I O N

まっさんち
〒391-0214茅野市泉野6102
TEL. 0266-55-6377

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生きているといろんなことがある。
嬉しかったり。悲しかったり。
失恋の夜が明けたかと思えば、ひとめ惚れの朝が来たり。
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そんな、イマジンたちに贈ります。

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