煙る店内で豪快に肉を喰らう
変わらない味を守りながら挑戦を忘れない

IMA-ZINE INTERVIEW VOL.37

元気なまちで、今(いま)を生きる、元気な人(じん)にインタビューするコーナー。

有限会社東山食堂 取締役 濱 岳志さん Takeshi Hama
東山食堂茅野店 店長 久下 克彦さん Katsuhiko Kuge

INTRVIEW WITH KITAHARA JACKSON YU   TEXT BY TANAKA YUKIKO


昨年夏、茅野市湖東に2号店をオープンした焼肉店 東山食堂。塩嶺峠にある本店は行列の絶えない人気店です。煙がモクモクと煙る店内で豪快に肉を喰らい、ビールをガンガン飲む…そんな雰囲気をここ茅野でも味わえるようになりました。今回は茅野店店長の久下克彦さん、本店からは濱岳志社長にもご参加いただき、東山食堂の歴史やこだわり、これからの展望を伺いました。


「変わらない」ことの難しさ

北原ジャクソン友(以下、北原):創業何年になるんですか?

濱岳志さん(以下、濱):会社を設立したのが昭和48年11月です。お店はその2~3年前から始めました。最初はドライブインとして、定食やカツ丼、親子丼、ラーメン。父親が九州に行っていたこともあって、ちゃんぽんなんかも出していました。九州で味噌ダレを覚えてきてこちらで出し始めたって感じです。それを使ったメニューの一つに焼肉があって、それがよく出るようになったので焼肉が主になっていきました。最初のころはいろいろなメニューがあったんだけれど減らしていって、35年前くらいから焼肉屋としてやってきました。

北原長年やっていく中で大切にされてきたことはなんですか?

「変わらない」っていうことを心がけてやってきました。タレも肉も。案外これが一番難しい。イメージで変わったんじゃないかと言われることもありますが、なるべく変えないようにしてやってきています。
タレも私だけが作れるので、レシピもずっと変えてないんです。肉についてはこだわりというより、単純においしいもの、いいと思うものを入れるようにしています。
あとはビールはタレに負けないようにキリンラガーを使っていますね。味が濃いのでうちの味噌ダレにも負けないで両方おいしく味わえるんです。もちろん別のビールでもおいしいんですけど、タレが濃いのでどうしても水っぽく感じてしまうんですよ。

煙る店内で肉を喰らう魅力

北原久下さんは茅野店で店長を務めるにあたって、東山食堂をどう思いましたか?

久下克彦さん(以下、久下)まず本店を見に行かせてもらって、並んでいるお客さんのレベルが違うなと思いました。前職でも焼肉店の店長をやっていましたが、その地域では満席だったら並ばずに帰ってしまいます。普通に並んでいることにびっくりしましたね。味についてもあのタレには本当にびっくりさせられました。毎日食べても飽きないくらいおいしいです。
オープンから10か月たちまして本店と同じものを出すこと、そして本店の看板を汚すようなことがないようにと心がけながらやっています。肉については本店で濱社長が選んでくださるのと同じものが届くので、100%同じ味が楽しめるのが強みですね。

北原久東山食堂の2号店を出さないかという話が上がったとき、あの煙がモクモク煙る中で豪快に肉を食べて、カーッとビールを飲むという雰囲気の店を茅野でもやりたいと思ったんですよね。

実は本店でも排煙を試みたことはあるんですよ。天井に穴を開けてみたり、壁から出してみたり。でもどれもイマイチうまくいかなくて今のスタイルになっちゃった。
茅野店の後、松川村にもお店を出して、そちらでは無煙ロースターを使っているんですけれど、使い出してみると(本店は)こんなに煙出していいのかなと思うこともあります(笑)。でも本店のイメージがあるのか、煙がないと味気ないと言われてしまうこともあるんです。いろいろですね。

アフターコロナ、初めての夏に向けて

北原自動販売機も始められましたよね。どうですか?

コロナもあって結構売れ行きが良かったんです。他のお店の動きを聞くと、コロナが落ち着いてきて自販機の売り上げが鈍ってきたという声が多いんですが、実はうちはそこまで落ちてもいない。お店とまったく同じ肉を使っていますが、真空パックにすることでよりやわらかくなって味が染みるんです。だからといって店舗のお客さんが減るわけでもなく、いい関係性になっているなと思っています。

北原これからハイシーズンに入ってくると思いますが、今後の展望を聞かせてください。

久下去年は夏にオープンしたので、爆発的な来客がありましたが、今年はベースができているので、そうでない時期も含め来客が下がることなくいけるんじゃないかと思っています。マイクロ送迎のこととかを知ってもらえれば、より地元の方にもきていただけるんじゃないかと思います。

お客さんに本当に良くしてもらっていると思っています。お客さんに助けられているとも言えるかな。特にコロナのときにそれを感じましたね。自分以上にお客さんがお店のことを心配してくれて、助けてもらえた。だからこれからもそれを裏切らないようにがんばっていかなきゃいけないと思っています。

I N F O R M A T I O N

東山食堂 茅野店
〒391-0211
長野県茅野市湖東花蒔6595-475
tel.0266-77-2989

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